とりとめ

遠い将来の思い出/やや近い将来への忘備録

邦画の空気感

【同じ作品はあまり再読・再視聴しないけど】
「来春劇場公開の映画を、テレビドラマ向けに再構成した」という番組を観る。
ドラマ自体80分くらいあったはずだが、これはダイジェストだなと感じる瞬間が何度かあり、
とはいえ筋を知ってしまった以上普段の自分ならもう映画本編を観る気は無くなりそうな所を、今回はそうならなかった。
それはドラマで省略されたのは、邦画によくある(と思っている)空気感が醸し出される場面だろうと予想したからだ。
部屋に複雑な関係の人間が二人、目も合わさず、黙りこくって、物音もなく、時計の針の音が聞こえて来そうな数秒間。
自分が邦画の魅力と思っていて、だからこそ印象に残ってままあるものと思い込んでいるのかも知れない、そういう空気感。
詳しい人に聞けば小津安二郎(名前しか知らない)その他からそのルーツを教えてくれるかも知れないし、
そんな些末な事誰も気にしないと言われるかも知れないが、それはどうでも良い。
とにかく来年、この空気感を勝手に期待しつつ、劇場に足を運ぶ事としよう。覚えていたら。