とりとめ

遠い将来の思い出/やや近い将来への忘備録

藤垣(編)『科学技術社会論の技法』

藤垣裕子(編)『科学技術社会論の技法』東京大学出版会(2005) 買ったのは学部生時代だったと思うから、もう10年前か。 本書は当然ながら、学問として種々の問題を分析する方法論を提示したものである。しかし読んでみて、科学技術の現場に携わる自分とし…

土木学会誌 2020年12月号 特集:災害情報の新たなステージへ

http://www.jsce.or.jp/journal/thismonth/202012.shtml 京大防災研 矢守先生、静岡大 牛山先生の寄稿は、両先生の立ち位置を理解するのによいと感じた。 他には、東大 関谷先生の「避難の心理モデル」が興味深かった。 災害情報は防災・減災の「主役」なの…

Collins・Pinch『迷路のなかのテクノロジー』

Harry Collins and Trevor Pinch著、村上陽一郎・平川秀幸 訳、『迷路のなかのテクノロジー』、化学同人、2001。学部時代の授業の参考書。科学を扱った同著者の『七つの科学事件ファイル――科学論争の顛末』(化学同人、1997。以下、「前作」)の続編で、技術…

研究者のモチベーションは、「世界初」へのこだわりなんだろうな。

時々、研究者としての道を歩み始めている先輩や同期ーNさん、S君、Kさんや、アカデミックでやってゆく意志と実力を兼ね備えた(ように見える)院生達と自分を引き比べて、卑屈な気持ちになる。私には民間企業(そして今の業界)を選んだ積極的な理由もあるの…

岩瀬大輔『入社1年目の教科書』

岩瀬大輔、『入社1年目の教科書』、ダイヤモンド社、2011。推薦図書の一つ。普段こういう自己啓発書は絶対読まないが、まあいい機会だろう。最初に著者が「死守」してきたという3つの原則が書かれている。とりあえず大事そうなので全部書いとく。 原則①:頼…

三崎亜記『となり町戦争』

一地方公務員が、何をさせられたらそんな達観モードになってしまうのか? 理不尽に憤ったり、それを回避しようとしたり、そういった考えうるプロセスは「戦争」の一語で全てすっとばされてしまうのか? 所詮小さな地方自治体の政策、というスケールに過ぎな…

本多勝一『日本語の作文技術』

私見は水色で記述する。本多勝一、〈新版〉日本語の作文技術、朝日新聞出版、2015。 初版は1982年。ネット(togetter)上で見かける。どのページかは忘れたが、「著者の思想はアレだけど、この本の実用性は確か」みたいなことが言われていたように思う。 第…

世界を喪失するということ

【岡田淳、『二分間の冒険』】 偶然手にとって、初めて読んだ。 主人公悟が、黒猫ダレカに連れられて行った世界。敵の策略を破り、協働するに至った仲間たち。彼女のために竜を倒す決意をし、共に旅をし、共に仲間を導いて竜を打ち負かし、お互い世界で一番…

愚痴、あるいは写真を撮ることの効用

【16日付の記事を書いた際の所感】 まずは16日付けの記事は確か半分も行かないうちに飽きて、残りは月の終盤になんとか埋めた事を告白する。 というか今この部分を書いているのは11月の半ばである。20日という日付は適当に設定した。 ネットでよく取りざたさ…

ナンセンスなこと

【学振に落ちた愚痴】 学振に落ちた。 何かに失敗したからといって、投げ遣りになるのはナンセンスである。 しかし今回の事は、大学受験以来の契機であるような気がするから、感じた事を率直に書き留めておかねばならない。と言い訳をして愚痴を吐き出す。 …

就寝時刻のアラーム

重要な発表で寝坊する大失態から一週間余り。 生活改善に向け午前1時にアラーム(震動のみ)を設定。鳴動したら可及的速やかに寝る事とする。 しかしこれまでもしばしばあった様に、中々寝付けず午前6時を回る。 そろそろやって来た眠気に従い、夕方に目覚め…

計算力学に求められる事

【偉い人が座談会で言ってた話】 ○四力を横に串刺す―現実はほぼ全て複合問題 ○これまでは詳細解析としてのみ→設計段階から、一からシミュレーションによる提案 むしろ設計者や解析担当といった縦割りを取っ払い、計算屋も設計をする

邦画の空気感

【同じ作品はあまり再読・再視聴しないけど】 「来春劇場公開の映画を、テレビドラマ向けに再構成した」という番組を観る。 ドラマ自体80分くらいあったはずだが、これはダイジェストだなと感じる瞬間が何度かあり、 とはいえ筋を知ってしまった以上普段の自…

書く事のしんどさ

ブログ記事の文章を考えるのは良い気晴らしになるのに、 書くべき内容自体は面白いと思ってやってる事なのに、 論文や発表のスライドを作るのはどうしてこんなにも億劫なのか。 慣れの問題? でも数式を打ち込むのはちょっと楽しい。

夢の創作力

本を読んでへーっと思った事が、目覚めた瞬間何の根拠もない夢だと判ってがっかり。 しかし起き上がって3秒で、そもそもその本のテーマ事態デタラメだった事に気づく。 夢が見せてくる想像力には、我ながら毎度関心する。 これを留めておければ創作のネタに…

祖母を見て開設を思いたつ

【祖父の手記は未完】 4月末に死んだ祖父(じーよ)が残した手記を、伯母さんを司令塔に祖母(ばばちゃん or ばぶちゃん)に編纂させている。 じーよは2, 3年かけて自分史を編んできたが、それでも30歳そこそこまでしか到達しなかった。 当初は残り60年分を…